『人生は短く、欲望は果てなし』 読了

『人生は短く、欲望は果てなし』
パトリック・ラぺイル 
東浦弘樹/オリヴィエ・ビルマン訳
作品社

ノーラという女性に恋する
二人の男性 
ブレイル(フランス人、ロンドン在住、妻有、翻訳家)と
マフィー(アメリカ人、パリ在住、独身、証券マン)の織りなす恋愛小説です。
ノーラは、ふいっと居なくなって、突然現れる。
居ない間は、心の中にずっと居る。
現れてからも、ロンドンとパリを行き来します。


ブレイルが、面白い。
ノーラの電話を2年も待っていました。
ブレイルとノーラが再会した辺りは、
普通の恋人みたいで、楽しい時もあったのですが、
なんといっても妻がいる身です。
諜報部員のように、(こういう表現でした)
妻をだまし、人目を忍び、1時間、2時間
逢います。


一方のマフィーは、印象が薄いです。
物語が進むうち、だんだんノーラが変化していき、
ブレイルやマーフィーとの関係も変わってきます。

読後感は、ちょっと切ないけれど、さわやかでした。
ゴチャゴチャもあるのですが
終始、レースのカーテンの向こうの事を観ているような
不思議な気がしました。
本の表紙の写真と装丁が、とても綺麗です。
好きな本です。

追記2013年1月21日
あー本の題名を間違えてしまいました。
『人生は短く、欲望ははてなし』が正しいです。